- Q:故郷の菩提寺から寄付要請多く負担(2009年7月9日掲載)
- 亡き夫の故郷には遠い親戚しかおらず、夫の母が建てた墓がお寺の境内にあります。年2回の維持費、両親姉妹の回忌法要のお布施などを納めていますが、建物の修理費など何かにつけ10万円ほどの寄付を要求されます。年金暮らしで金銭的負担が大きいのですが…。 (綾瀬市 匿名希望)
A:ご相談は夫の故郷にある菩提寺との関係についてと理解してお答えいたします。
お布施については、宗教団体への無償の財産の提供という点で、贈与類似の無名契約としての法律的側面がある一方、信仰を中心とする宗教行為との側面もあり、さまざまな学説や、裁判例があります。あくまでもそれは金銭を提供する人間の心からの意思が中核となるべきで、納得した上での献金ないしはお布施ということになるべきでしょう。葬儀の時の供養や祈祷など宗教的サービスの対価的要素もあり、また、法事などの際の供養や祈祷なども宗教的サービスとして同様に考えられるでしょう。しかしながら、その宗教団体の維持、管理、運営などについては、寄付の求めは信者や檀家に対する善意と信仰に訴える宗教的要請であって、これに応ずるかどうかは布施を行う側の自由な判断に任されるべきでしょう。
相談者は、墓の維持や回忌法要のお布施には応じられても、それ以外の寄付の要請には応じたくないという気持ちが強いようです。それはそれで、そのように対応してよろしいと思います。支払わないからといって、特別不利益を被ったり、強制されるようなことはないはずです。それをすれば問題となった宗教団体のように、寄付の強制や詐欺的勧誘などを理由として不法行為と認定され、取り消されたり、返還を命ぜられたりすることがあり得るからです。

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