大澤弁護士の法律相談室

法律相談室 大澤弁護士

Q:離婚後の子どもの姓と親子関係は…(2009年1月15日掲載)
私の夫はバツイチで、前妻との間に子どもがいます。その子たちは離婚後も父親の姓のまま、戸籍に名前も残っています。一緒に暮らす前妻の旧姓へ移してもらいたいのですが、離婚後子どもの姓を改めることは容易ではないのでしょうか(匿名希望)

A:法律的には、子どもとその親の姓が異なる場合、親子の姓を一致させるため、家庭裁判所の許可を得て変えることができます。子の氏の変更許可審判と言います。本件の場合、離婚した前妻が自分の姓と同じにしたいと希望すれば、ほとんどの場合、家庭裁判所は許可しますから比較的簡単に変更できるのが実状です。ただ、この相談の場合、自分の夫の姓を名乗ることが不快のように感じられているようですが、あなたの側から姓を変えるべきだとか、変えるように要求はできません。あくまでも子どもさんのためにどちらの姓の方がよいかは親権者である母親の考えによるべきことだと思います。
 姓が変わったからといってあなたの夫と前妻の子どもとの間の親子関係が無くなるわけでもなく、当然のことながら養育費も未成年の間は支払う義務もあります。また、あなたの夫の相続についても、子どもの姓の変更の有無にかかわらず、相続権がありますので、それもよく承知しておいた方がよいと思います。要は、親子関係は、姓が変わっても、また前妻が他の人と結婚して、その人の養子にその子たちがなっても切れることはないのです。将来トラブルが予想される可能性がありますから、よく夫と相談して遺言書を作成するなどの法的手段をとっておくとよいでしょう。それでも、子どもには遺留分がありますから全くゼロにすることは不可能なのです。