大澤弁護士の法律相談室

法律相談室 大澤弁護士

Q:兄弟間の相続トラブル、長兄が亡父の土地独占(2008年9月11日掲載)
長男は亡父名義の土地に自分名義の家を建て、30年以上居住。借地権の契約書はなく、借地料も払わず土地の買い取りにも応じません。遺言状がないため、土地登記の変更は行わず固定資産税を払い続けると言います。弟や妹へは分配の意志無しです。告訴には裁判費用が気になります。(旭区 匿名希望)

A:お父様が亡くなられた後、遺産分割が行われず、放置されている状態のように思われます。遺産については、遺言書がないとのことですので、法定相続がなされたと見ることができます。具体的に遺産をどのように分けるかについて、兄弟間の話し合いで解決すれば、遺産分割協議書を作成して、それぞれの取り分に応じて登記等の法的手続きをすることとなります。
 相談によれば、長男は話し合いに応ずる意思がないので、任意の分割協議は難しいと思われます。こんな場合、家庭裁判所に遺産分割の調停申し立てを行うとよいと思います。調停とは、裁判所における話し合いです。もし調停ができなければ審判手続きに移行し、裁判官が法定相続に厳密に従って具体的に分割を行い、判決と同様強制執行することができるようになります。兄弟は均分が原則ですから、長男だけが独占することは認められないはずです。最終的には問題の土地を競売して換金し、平等に分けることになるでしょう。長男は、借地権が認められず、我を張れば厳しい立場に陥ることになるでしょう。調停の申立費用は、申立人一人につき、収入印紙が1200円、予納郵便切手800円程度で申立書式は家庭裁判所にあります